ブロガーの和田さんによる、詳細な活動体験報告です。

写真も多いので、まずこちらをお読みください。

「チ-ム恵比寿」の東北復興支援ボランティア活動に参加 in 岩手

 

 

 

<あるサポートスタッフのボランティア体験>

 

私は普通の社会人なので、長期の休みもとりづらく、被災地は遠い存在でした。

ボランティアプラットフォームという掲示板で、チーム恵比寿さんの「0泊3日の弾丸ツアー」というのを知り、参加してみることにしました。

陸前高田での活動でしたが、早朝の気仙沼にも寄っていただき、打ち上げられた第18共徳丸のところで全員で黙祷しました。気仙沼から岩手県の陸前高田市に入ると、街に建物がほとんど何も残っていなくて、言葉になりませんでした。広大な荒地となった市内を走る陸前高田ドライビングスクールの教習車を見ていると、自然と涙が流れました。

 

ボランティアとしての活動は、仮設住宅の集会場での受付係でした。肉体労働ではないので、整体の順番を待つお年寄りたちのお話を聞いているうちに、あっという間に一日が終わりました。

活動後には仮設の店舗で営業している食堂を訪問し、ほかのボランティアのみなさんと一日の振り返りをしながらの食事会がありました。現地でお酒を飲んだり、おみやげを買ったりすることも支援になるとのことで、チーム恵比寿のみなさんにすすめられた「かもめの玉子」をたくさん買いました。

最後にまた気仙沼に戻り、プラザホテルの温泉に入りました。露天風呂から見える漁船の灯りが「これが復興のきざしなんだよ」と教えてもらいました。

こんなユニークなボランティアがあることを、もっと多くの方に知ってもらいたいと思い、この文章を書きました。次回はぜひ一緒に参加しましょう!

 

<あるボランティアドライバーの体験>

 

3/10、明日で震災から2年になるという日の深夜、私は渋谷にいました。 

ある知り合いの紹介でチーム恵比寿の活動を知り、かねてから被災地への思いを抱き続けながらも、現地にすら行けない自分に対してもどかしさを感じていたところ、ボランティアのマイクロバス運転手として参加ができることになったことは、感謝すべきことなのだろうと思います。  

 

私は日常はタクシー・バス会社系の旅行会社に勤務しながら、時には自分もお客様を乗せて運転をしています。ネイルや整体といった分野は、まったくの門外漢ですが、運転に関してはプロです。ボランティアとして運転することで、被災地を直接自分の目で見られて、空気を感じることができるならばと思い、今回参加しました。実際には、ほかにボランティアの運転手さんが2名いたので、思ったほどの負担感はなく、無事帰京できました。 

 

マイクロバスを運転をしていたので、メンバーの皆さんとは残念ながら多く語る機会はありませんでしたが、2年たっても更地のままといっても過言でない津波被害のあった土地を見たり、仮設に住まわれている方々が、バスが到着すると満面の笑顔で迎えてくれるところなどに接すると、心底参加してよかったと感じました。

ただ、その反面3.11という日に初めて被災地に入った自分自身に対して、なぜこうした節目の日に初めて来たのだろうかという、何とも言えない申し訳ないような気持ちになり、次回以降も、事情が許す限り、現地に入り、継続的に参加することが必要なのかもしれないと思いました。

 

<ある女性セラピストのボランティア体験>

 

ボランティアって、誰かのためにするものじゃない。
自分のために、すること。
行って見て感じて経験したことが自分の糧となる。
お金では買えない貴重な経験を毎回させていただいています。
ありがとうございます。

 

宮城県気仙沼市にてボランティア活動を行ってきました。
活動前日の23時にマイクロバスにて14名で東京を出発。早朝、現地入りして1日活動。夜ご飯をみんなで食べたら現地を出発して、翌日の早朝東京に帰ってくる、という弾丸ボランティアツアーです。

今回はセラピストとして、4名でチームを組んで午前と、午後に分けて2箇所の仮設住宅集会所をまわりました。
今回とても印象に残っているのは、最後に施術した93歳のおばあちゃん。
とても93歳とは思えないほどお元気でかわいらしいおばあちゃんでした。お話をしていたら、なんと震災があったときまでお仕事なさっていたんだとか。す、スゴい。。。。
施術が終わると、深々と頭を下げて「ありがとうございます、遠いところからわざわざ来てくれて本当にありがたい、気をつけて帰ってね」と何度も言ってくださいました。

夕方立ち寄ったお土産やさんのおばちゃんは、震災当日のお話をしてくださいました。
「津波警報なんてよくあることだから、甘くみていたのよ。どうせ津波がきても床下浸水くらいでしょってご近所同士でも言っていたの。だから財布も持たずにとりあえず高台に避難したの。そしたら津波で全部流されてなんにもなくなっちゃった。本当にいい教訓になったわ」
以前営んでいた商店は全て津波で流され、現在は気仙沼復興マルシェという、仮設店舗の集合施設で頑張って営業なさっています。

 

被災地を訪れるたびに、歯がゆくなる。
地盤沈下により、道路まで浸水してきている状態や、かつて住宅街だった場所がいまだ更地のままだったりとか、仮設住宅があちらこちらにある状態とか、悲しい現実を実際に目にして、復興が全然進んでいないことに滞りを感じる。やはり現地に行って見ないと、それを感じることは難しい。

こういったボランティアツアーに一人でも多くの人に参加してほしいと思う。でも、各個人の理由で参加できない人が数多くいるのも分かる。だから、無理強いはしたくない。自分に余裕がないとボランティアってできないものだし。

でも、関心を持つことは誰にでも可能じゃないかと思う。
本当に、被災地の復興のスピードは遅く、まだまだなんです。

チーム恵比寿のボランティア活動は、誰でも参加できます。
参加できない方、支援金も募集しています。

どうか、関心を持つことをやめないでください。
どうか、どうか。

興味ある方、お気軽に質問してくださいね。
初めて参加される方も毎回多くいらっしゃいます。
初めの一歩を、踏み出してみませんか。

 

セラピスト、クラリネット奏者
山田 維寿美